歴史教室・京都の活動報告
今年度の友の会歴史教室・京都はAコース「これが密教の世界──空海の思想と密教美術に出会う」と
Bコース「法然上人のまなざし──鎌倉時代の宗教改革と浄土宗を知る」の二回を開催しました。
◎Aコース「これが密教の世界──空海の思想と密教美術に出会う」
開催日程 平成29年10月25日(水)~26日(木)
初日は京都駅前の「キャンパスプラザ京都」で座学を行いました。講師には種智院大学の中村幸子先生をお迎えし、空海の開いた真言宗の思想について、御霊信仰や国家守護の視点からお話しいただき、また密教の思想を図像化した曼荼羅の世界についてご解説いただきました。
大学教授の傍ら真福寺にて仏画導場を開く中村先生
15年をかけて完成させた曼荼羅図は写真でも精密さが伝わります
二日目の現地散策では、空海が嵯峨天皇より賜った東寺(教王護国寺)を秋晴れのもと、お坊さまのご案内で巡りました。客殿で砂原秀輝僧正の法話をお聞きしたのち、講堂の立体曼荼羅を特別に背後からも拝観し、また通常非公開の五重塔初層内部や小子房を拝観、観智院では宮本武蔵直筆の襖絵などを観賞しました。
真言宗の勧学院である「観智院」の本尊 五大虚空蔵菩薩を前に
熱心にお坊様のお話に耳を傾けます
秋の陽を浴びて輝く東寺のシンボル 五重塔
◎Bコース「法然上人のまなざし──鎌倉時代の宗教改革と浄土宗を知る」
開催日程 平成29年10月26日(木)~27日(金)
初日は同じく京都駅前の「キャンパスプラザ京都」で座学を行いました。講師には佛教大学の本庄良文先生をお迎えし、法然上人の生い立ちや浄土宗立宗、苦難続きの布教の道のりなど、壮絶な求道の人生についてお話しいただきました。
本庄先生のお話を聞いて、法然上人に思いを馳せます
よく通る美しいお声で念仏も唱えていただきました
二日目の現地散策では、法然上人の終焉の地である知恩院を暖かな日差しのもと、お坊さまのご案内で巡りました。古経堂で田中賢祐師の法話をお聞きしたのち、通常非公開の大方丈、小方丈、経蔵を巡り、法然上人の御廟で市内を一望し、また除夜の鐘で知られる大鐘楼の柵内に特別に入らせていただき、日本最大の梵鐘を手で触れるなどして楽しみました。
知恩院の古経堂にて田中師からご自分の修行のお話を交えた
ユーモアのある法話に 楽しい時間を過ごします
「除夜の鐘」で有名な大梵鐘、なんと重さは約70トン
特別に鐘の内部まで見学しました
お天気にも恵まれ、皆さま秋の京都を満喫されたのではないでしょうか。
また皆さまとご一緒できる日を心待ちにしております。
最後に、今回は大変多くの方にお申し込みをいただきまして、落選となられた方には申し訳ございませんでした。来年の企画を楽しみにしていただき、次回ご応募をいただきますようお願い申し上げます。
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